ホーム > コラム > 安藤忠雄展を見る

Column

 コラム

2017.11.27
安藤忠雄展を見る

世界的建築家「安藤忠雄」展を国立新美術館で見てきた。現役の建築家を大々的に国立美術館で展示するのは珍しい試み。見学に行って驚いたのは、若い人たちがものすごい人数見に来ていること。長蛇の列。どの作品も見るのが大変。世界的絵画展に来ているような錯覚。私が見たかったのは、原寸大に作られた教会。確認申請まで出して、屋外に作った教会。雑誌の写真では何度か見ているが、本物は見ることができないため、特別に安藤氏が作ったという。原寸模型ではなく、本物をコンクリート打ち放しで作った。空間体験としては、思ったより小さい感じ。よくできている。しかし、建築は使われて初めて価値が出るもの、見ていて、素晴らしいのだが空間の感触がやはりレプリカと感じさせる。しかし、これだけ人を集めたるのだから、建築も捨てたものではない。 (茂木聡)