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2014.6.11
平成26年度第2回研修会を終わって

去る6月7日(土)石井先生(東北工業大学教授)をお迎えして、研修会を開催しました。午前中、弊社が最近設計し、竣工した地域密着型特別養護老人ホームをご視察いただき、夕方から弊社会議室において、研修会を行いました。最初に先生から、「施設とは」「ホームとは」「環境とは」のお話をいただきました。施設という言葉は、日常使っている言葉ですが、デリケートな意味を持っています。故京都大学教授外山先生は、施設という言葉をとても嫌っていました。私も使わないようにしていますが、適切な言葉が無いのも事実です。これらのお話を、石井先生は丁寧に説明されました。内容的にはかなり高度なもので、スタッがどの程度理解してくれたか、いささか気になるところでしたが、非常に面白く拝聴しました。後半は、視察いただいた施設長も加わり、約1時間ほど、ディスカッションを行いました。「無駄な部分を最大限そぎ落とした建築、それを色彩によりカバーしている。以前の私の作風とは一味違った建物になっている」と先生からご指摘がありました。施設長からは「出来たばかりだが、スタッフ一同自慢の建物になっている、見学者も数百名を数えた。1階にはいったパン屋さんが効果的」との話がありました。私は設計者として、良かった点、悪かった点をお話しました。内容の濃い議論が出来たことは、とても勉強になりました。秋には、調査に来たいとの先生の言葉で散会となりました。具体的建物を共通の話題として議論できたことは、幸せでした。 茂木 聡