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2021.1.25
河北新報 コラム連載

河北新報コラム「微風疾風」に連載しています。掲載日は2021年1月7日、2月4日、3月4日、4月1日、4月29日、5月27日の6回です。建築をベースに常日頃、思っていることを書き連ねています。業界紙への執筆はよくあるのですが、一般紙河北新報へは、いささか勝手が違って、悩みます。読者が建築の知識を持たないことが前提ですので、書いていて、言葉に詰まります。2回目の執筆が終わりました。後日掲載原稿を本コラムにアップしたいと思います。

今年は東日本大震災から10年。建築家として考えることがたくさんあります。震災後の街並みや人間関係、今でも仮設住宅に住む方々、そして福島県原発県連で被災された方々。私が所属する日本建築家協会でも、イベントを企画しています。そして悩みます。建築家の役割とは何だろうかと。日々設計業務に追われ、時間だけが過ぎていきます。しかし、大きな責務があることは忘れたことはありません。ただ、表現ができないもどかしさ。特に最近は、震災やCO2削減の基準に向けた様々な作業が過大になって、本来の建築を考えるということが、おろそかになりつつあるように感じています。3.11を機に原点に戻って、建築設計を見直していくことを考えなければと思っています。 茂木聡