Column
コラム
2018.10.31
10年目を記念した旅
10月26.27.28日、会社を休ませていただき、研修旅行を行いました。 目的は、私自身の原点回帰にありました。 設計活動を行って約40年、百件以上の建築を造ってきました。その中で、私の設計思想に一番近い建築が、愛媛県宇和島市にある特別養護老人ホーム「あさひ苑」です。約12年前に竣工しています。定期的に訪問していますし、今年春の京都大学での講義でも取り上げた経緯があります。今回、竣工式においでになられ、今、福祉建築の世界で大活躍されてる、三浦研先生(京都大学大学院教授)、石井敏先生(東北工業大学大学院教授)両先生も参加され、弊社スタッフと交流しながらの旅をさせていただきました。 「あさひ苑」は以前にもこのコーナーで取り上げていますが、三浦先生、石井先生とも、わーと声をあげられたのが印象的でした。どう表現してよいかわからない、このよさを伝える方法がわからないと話されていました。建築と庭が一体となった空間は、訪れるものに人間とは、生物とはを教えられる空間として存在していました。 その後、高知県に入り隈健吾氏設計の図書館、ホテルを見学し、高知市に宿泊。 最終日は、私にとって、一番尊敬している故外山義先生(京都大学大学院教授)が始めて設計された小さな教会「土佐峰北キリスト教会」を訪問しました。ミサに参加し見学。事前に連絡していたこともあり、素晴らしい歓待を受けました。至福のときという表現がぴったり当てはまる時間でした。心が震える感覚があり、やっと訪れることができた幸せを感じました。 素晴らしい3日間を過ごし、三浦先生、石井先生とお別れしました。 両先生に大変感謝いたします。 これからも、もうひと頑張りしていきたい、良いものを作りたいという思いを強くした旅でした。 茂木聡
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