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2016.5.6
ソウルの旅、雑感

5月の大型連休を利用し、韓国のソウルへ行ってきました。韓国へ訪れたのは、ライフデザイン建築研究所を設立する前、十数年ぶり。変貌ぶりに驚嘆しました。ホテルは以前同様、高級ホテルは、海外資本が中心で、ホテル事情は現在も同様でした。しかし、一般の建築群は、完全に現代建築に様変わり。私が訪れた場所の関係もあったでしょうが、どこの国にいるのか、帰国し写真を見ると、特に判断できないような状況でした。経済的に好転してきた韓国は、建築もインターナショナルスタイルで、昨年訪問した、上海と、どこが違うのか、判別がつかない感じでした。建築を設計する立場からすると、当然の結果と言えるでしょうが、外国人から見た場合、少し寂しさを感じました。これは、日本でも同じことが言えるのでしょう。日本国内を仕事で移動するたび、駅前のパターン化された姿に、むなしさを感じます。しかし、建築雑誌を見ると、確かに、どこの国に建っていてもおかしくない、デザインが主流となっています。今一度、建築をデザインする時、その地にあったデザインを心がけるべきと再認識しました。現在、日本建築学会東北支部作品賞選定委員をしていることもあり、来年の選定では、十分留意すべきと思いました。 茂木 聡