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 コラム

2017.3.30

県や市の建築設計や、工事監理をしていると、年度末という季節に惑わされます。行政では、区切りなのですが、仕事は本来関係ありません。継続。予算執行の関係で年度内にという言葉を、何回聞いてきたか。国の物件は意外とファジーなのですが、県、市レベルは一番うるさく言われます。行政が絡む仕事は、年度末は当然想定して作業は行いますが、それでも、不可能なときが。今話題の小学校開設問題。神風が吹いたと表現されていますが、設計を生業にして40年、担当者の能力でたまに素晴らしくうまくことが運ぶときがあります。ごまかしはダメですが、正当に行っていても、良い時と悪い時があるのも事実です。(早い時と遅い時)事務処理能力の問題なのですが。毎年毎年悩まされる時期です。

2017.3.18

現在、秋田駅は改修の真っ最中です。秋田美大小杉准教授がまとめているプロジェクトです。以前の駅舎は、ただ開札があるだけのつまらない空間でした。秋田市の一等地でありながら、通過する人のための空間となっていました。せっかくの2階駅なのに、列車の出入りが見えない。東京等では当然かもしれませんが、秋田の地に置いては、やはり、新幹線の出発や、到着が見える空間がかねがね欲しいと思っていました。今回の改修で、待合ロビーから綺麗に列車の発着が見えるようになりました。駅舎は近年、人の集まる場所的要素が強くなってきているように思います。東京駅しかり、品川駅しかり。人口の多寡はあっても、駅という場所は、なにか心を躍らせるものがあります。今回の改修工事では、杉をスタイリッシュに使い、駅舎のイメージを完全に変えています。素晴らしいできばえといえるでしょう。完成が待たれます。  茂木聡

2017.2.24

2月23日、すみだ北斎美術館を見てきました。打ち合わせの合間ということもあり、駆け足の見学でした。北斎の作品は、以前、別の場所で見たことがあり、大変好きな作品群でしたが、今回は、建築を中心に見て廻りました。領国駅から歩いて7~8分の場所。駅の周りには,巨大な江戸博物館や国技館があり、ほくさい通りをいくと、突然公園の向こう側に美術館が見えてくる。とてもきれいな建築。近づいて行くと、金属パネルで覆われた外壁に切り込まれたような開口部。入り口は、建物の中央部にあり、四方からアクセスできる。しかし、見て気になったのは、初めての人は、入り口がわからない。おそらく、建物を一周して、しかたなく、スリット状の穴から中央部え進むと入り口が見える。小さな建築にもかかわらず、外部に後から設置された案内板。エントランスロビーは狭く、貧相。私見を述べると、何故これが北斎美術館、なぜここにという疑問が出てくる。「新しい風景をつくる」と雑誌に発表しているが、確かに新しい風景ではあるが、まったく似合わないデザイン。外壁のパネルも無理なデザインのため、きれいには納まっていない。施工には大変な労力を求められたであろう建築は、ただの金属の塊として存在している。 茂木聡

2017.1.5

あけましておめでとうございます。弊社は開設8年目を迎えました。最初5年は、準備と成長の時、後5年は熟成の時と考えて、事務所を運営してきました。今年は熟成の最終段階と位置づけています。これが終わればワンステップアップにつながります。 旧年中は、いろいろな面で皆様にお世話になりました。今年もよろしくお願いいたします。 茂木 聡

2016.12.26

建築学会の作品審査で、弘前市にある前川國男設計の弘前市民ホールを視察した。弘前市は、前川建築が多数残っていることから、市民が要望して、市に保存を呼びかけ、市も応えて、改修保全を行っている。今回は、機能的全面改修とデザインは設計当初の状態に戻すため、前川事務所に依頼、大規模改修を行ったものである。市担当者いわく、あと50年は使いたい。空調関係は全面改修、バリアフリー化をはかるため、目立たない場所にエレベーターを設置、トイレ改修、デザインは建設当初に戻すため、家具、色彩、建具、手すり、緞帳等を全面的に取り替えたり、補修している。完成した姿は、エレベーターはもとからあったように見え、すべてが、なじんでいる。ものすごい労力を掛けた結果であろう。最近では、前川建築ツアー等も行われ、市民の意気込みが感じられる。秋田県湯沢市に現存する白井建築群。今、旧雄勝町庁舎は、7千万円も掛けて解体されようとしている。公共工事として解体し、駐車場にするためとか。前川事務所の橋本所長と話をした。市民がどのような意識を持つかが大切。建築家がいくら騒いでも無理とのこと。民度の差ということになるのだろうか。寂しい限りである。 茂木聡