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 コラム

2015.9.25

お知らせでお伝えしていた、東北工業大学石井研究室の調査日程が、正式に決まりました。10月12日から10月16日までです。弊社では、設計した福祉施設を検証すべく、専門家に依頼して調査を行ってきました。最近では、東京都立川市に建設したフェローホームズの調査を、実践女子大学 橘教授にお願いし、素晴らしい結果が出てきています。現在も継続調査中ですが、日本医療福祉建築協会主催のフェローホームズ見学会でも、成果を発表していただきました。今回、うぐいす城東を石井先生にお願いし実現しました。調査研究の結果は、施設運営及び設計にフィードバックされます。設計者の目、施設運営者の目、以外の第三者の調査は、気がつかない視点を得、良い部分、悪い部分を浮き彫りにしていきます。結果を楽しみにしています。また、一般遮断法人日本ユニットケア推進センター研究事例報告書「ユニット型地域密着型特別養護老人ホームの平面分析と事例10選」に掲載されました。 茂木 聡

2015.9.14

近代建築9月号に、立川市のフェローホームズ「高松の家」が掲載されました。「高松の家」は、地域密着型特別養護老人ホーム(サテライト型)です。以前総合監修を行った同市にある、フェローホームズ「森の家」のサテライトとして、9月に開設されました。地域密着型特養は、秋田市に建設された、「うぐいす城東」以来となります。一般型特養と違い、設置された市からのみの入居を前提としていること、入居利用者が29人以下と決められているなど、制約が多く、運営が難しいとされています。「うぐいす城東」に関してjは、現在のところ、順調に運営されていると聞いていますが、「高松の家」どうか、心配になります。特養等の老人施設は、利用者の数、施設の充足率が100%近くないと、経営上支障をきたしやすい施設で、支出の大方は、借入金の返済及び、人件費となります。人件費は、ある程度の規模以上は、運営上楽になるため、29人以下と規定された足かせは、非常に重いものとなります。「高松の家」は、9月末にはほぼ満室になると聞いています。数ヵ月後には、視察に伺いたいと思っています。 茂木 聡

2015.8.29

8月初旬から、約一月、オープンデスクとして、弊社で東北学院大学3年生を迎え、研修をしてもらった。一ヶ月間という長いオープンデスクは、迎え入れるほうとしては珍しい経験だった。通常は一週間程度が多い。ある程度まとまった時間が使えるので、今回は、基本構想を練っている、中華人民共和国、上海の福祉施設に関し、社会全般の諸事情を、文献から調べてもらうことを中心に研修を行ってもらい、最終日に調査内容結果をスタッフの前で発表してもらった。まだ大学3年生なので、細かい部分については難しかったと思うが、なかなか面白い調査結果をまとめてくれた。中国は近くて遠い国と言われるが、なるほどと言う部分も多々あった。弊社は、秋田県立大学の学生にアルバイトをお願いしていることも多いので、学生の出入りは多いが、毎日来てもらうことは、スタッフにとって良い刺激になったと思う。参加してくれた学生にとっては、どういう体験になったのか、わからないが、これからの学生生活、その先の社会人生活に良い影響があればと願う。 茂木 聡

2015.8.1

「高松の家」が近代建築9月号「福祉施設特集号」に掲載されます。9月オープン予定の地域密着型特別養護老人ホームです。急激に発展している立川市。大型店舗や高層マンションが建設中の町。旧町内と新しい」町並みの接点に、今回の「高松の家」は建設されました。同一法人の特養フェローホームズ「森の家」(弊社監修)は、昭和公園に面した素晴らしいロケーションに建設され、全体を現代高齢者施設の集大成的なつくりとなっていますが、「高松の家」は、町並みに溶け込むように、配慮した、作品となっています。外観は全面コンクリート打ち放し、一部をアルミルーバーで被い、モダンで且つ繊細なデザインとなっています。内部は、和風。畳、和紙の壁、襖と、和調の素材を中心に全体をアレンジしました。古くて新しい空間です。8月7.8日は一般向け見学日。興味のある方は是非ご覧ください。 茂木 聡

2015.7.14

立川市にある社会福祉法人恵比寿会は、フェローホムズという特別養護老人ホームを運営しています。私は、7年前から同法人と関わり、「森の家」(ユニットケア型特養)新築、「仲間の家」(従来型特養)改修、そして今回の「高松の家」(サテライト型地域密着特養)の設計を行い、6月、竣工しました。7年間、継続して同一法人と一緒に仕事が出来たことは、大変良い経験になりました。途中、初代理事長は病気のため、当時、理事をされていた現理事長に交代されましたが、法人の思いは変わらず、より良い環境を求める姿勢に感銘を受け、お手伝いできたことは、大きな財産となりました。「高松の家」は、外観はコンクリート打ち放しとアルミで構成、内部は、全面畳床と和紙の壁、出入口はふすまと、和風を基調としたデザインとなっています。内部のイメージを和風としたのは、「森の家」「仲間の家」の両施設を継続的に調査していただいている実践女子大学教授橘先生の調査結果が大いに参考になっています。利用者とケアスタッフの関係は、非常に難しく、正解は無いのも事実ですが、理事長以下進めようとしているケアの方針は、利用者とケアスタッフの関係をもっと対等にと言うものでした。和の空間は、人の心を和やかにする力を持っていると考え、全面畳敷きの空間を造りました。同じ考えは、10年ほど前に計画した特養でも挑戦したのですが、予算の関係で、実現しなかったものです。開設は9月を予定しています。どのような結果が出るか、楽しみです。 茂木 聡