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 コラム

2015.4.11

立川市に弊社で監修した特別養護老人ホーム、フェローホームズへ東洋大学教授高橋儀平先生の案内で、北京市建築設計研究院の方々が、多数視察においでになりました。私は設計者の立場で、約2時間半、全館を案内しました。視察者の目的は、中国の急激な高齢化に対応するため、日本の現状と運営システムを勉強することでした。日本には約1週間の滞在予定。毎日施設を視察し続けています。ユニット型老人施設は、始めて見たとのことで、内容の説明が難しく、通訳されたかたも、大変苦労されていました。しかし、視察者が建築家だけあって、細部にいたるまで、様々な質問を受けました。会話をしているうちに、おおよその中国福祉施設事情がわかってきました。私は6月上旬に、福祉施設設立のアドバイザーとして、上海から招かれていますので、予行演習になったともいます。最近は、東南アジアから多数の視察者が訪れます。やはり日本は、老人社会先進国なのだと、痛感しました。 茂木聡

2015.3.20

3月は、例年竣工する物件が多い月です。補助金等の関係でなのですが、これに公共事業も大方3月竣工と言うこともあり、3.11大震災特に作業員の不足が顕著となっています。この特別養護老人ホームも、設計完了が平成25年12月。当初予定の竣工が26年末を想定していましたが、27年2月末まで延びました。国の補助金政策及び発注時期をずらしてもらえると、工期も順調になり、予算的にも極端なコストアップは回避できると考えられます。 竣工した特別養護老人ホームについて、紹介します。利用者数80名、RC2階建ての規模です。全体を3棟に分け、中央に管理棟、両ウイングがユニット型老人施設となっています。本建築の特徴は、色彩計画です。外部はおとなしく、住宅地になじむよう、茶系としています。内部、特にユニットは、居室の扉に工夫を凝らし、赤、青、緑、黄の4色を基調に配色しました。明るく、楽しくなるような空間に仕上がっています。色彩の基本理念は、英国のスターリング大学で行われている研究を基にしました。利用者がどのような反応を示すのかこれか、これからです。 茂木 聡  

2015.1.19

秋田県北秋田市に、障害者施設が着工、1月15日に起工式が行われました。施設は2階建て。鉄骨造で、入所型障害者施設です。北秋田市は、秋田県でも非常に寒い地域で、起工式も心配されましたが、当日は、比較的穏やかな天候で、無事神事がとりおこなわれました。 弊社は、医療、福祉のジャンルを中心に設計活動を行っています。起工式に出席するたび、この施設を利用される方々を思い、身の引き締まる思いがします。よい建物を完成させ、社会に貢献できることを願います。 茂木聡

2015.1.5

2015年明けましておめでとうございます。 1月5日から、業務を開始しました。正月の秋田は、天気予報とは違って、穏やかな気候でした。新春恒例の箱根駅伝をテレビで観戦しましたが、毎年、悲喜こもごも様々なドラマが展開されます。予想をしなかった事態への対処、これが求められるのでしょう。 弊社は、開設して6回目の正月を迎えました。これもひとえに、皆様の応援があってのことと、感謝いたします。これからも、社員一丸となってがんばってまいります。 よろしくお願いいたします。 2015年1月5日 茂木聡

2014.12.25

12月20日東洋大学ライフデザイン学部教授水村容子先生の研修会が行われました。先生は、スウェーデンの福祉について長年研究されてきました。その留学経験と近年再訪された内容をベースにお話いただきました。スウェーデンは、福祉国家というイメージは、定着していますが、具体的にどのような国なのか、よく理解できていないのも、事実でしょう。私も、一般的知識しか持ち合わせていなかったので、聞く話が新鮮で、日本との違いを考えさせられました。福祉政策ではなく、住宅政策が基本となっている考え方は、日本との大きな違いでしょう。福祉というと日本では、一部の心身や、生活が社会に適合しない方々を助ける意味合いの強いと思いますが、国民全体を対象と考えているスウェーデンとは、スタートラインが大きく違っていることに気付かされました。この違いは、国民全体の意識の差でもあり、政策を真似しても、意味のないことであると言うことを痛感させられました。いつまでたっても、日本は追いつかないのは当然と思われます。福祉・医療を専門として建築設計を行い、日々福祉の現場に立ち会っているのですが、自分自身の知識不足を再確認する結果となりました。年の瀬にこのような勉強が出来たことに、感謝したいと思います。来年も引き続き、研修会を行っていきます。ご興味のある方は、是非ご参加ください。 茂木 聡