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 コラム

2015.8.1

「高松の家」が近代建築9月号「福祉施設特集号」に掲載されます。9月オープン予定の地域密着型特別養護老人ホームです。急激に発展している立川市。大型店舗や高層マンションが建設中の町。旧町内と新しい」町並みの接点に、今回の「高松の家」は建設されました。同一法人の特養フェローホームズ「森の家」(弊社監修)は、昭和公園に面した素晴らしいロケーションに建設され、全体を現代高齢者施設の集大成的なつくりとなっていますが、「高松の家」は、町並みに溶け込むように、配慮した、作品となっています。外観は全面コンクリート打ち放し、一部をアルミルーバーで被い、モダンで且つ繊細なデザインとなっています。内部は、和風。畳、和紙の壁、襖と、和調の素材を中心に全体をアレンジしました。古くて新しい空間です。8月7.8日は一般向け見学日。興味のある方は是非ご覧ください。 茂木 聡

2015.7.14

立川市にある社会福祉法人恵比寿会は、フェローホムズという特別養護老人ホームを運営しています。私は、7年前から同法人と関わり、「森の家」(ユニットケア型特養)新築、「仲間の家」(従来型特養)改修、そして今回の「高松の家」(サテライト型地域密着特養)の設計を行い、6月、竣工しました。7年間、継続して同一法人と一緒に仕事が出来たことは、大変良い経験になりました。途中、初代理事長は病気のため、当時、理事をされていた現理事長に交代されましたが、法人の思いは変わらず、より良い環境を求める姿勢に感銘を受け、お手伝いできたことは、大きな財産となりました。「高松の家」は、外観はコンクリート打ち放しとアルミで構成、内部は、全面畳床と和紙の壁、出入口はふすまと、和風を基調としたデザインとなっています。内部のイメージを和風としたのは、「森の家」「仲間の家」の両施設を継続的に調査していただいている実践女子大学教授橘先生の調査結果が大いに参考になっています。利用者とケアスタッフの関係は、非常に難しく、正解は無いのも事実ですが、理事長以下進めようとしているケアの方針は、利用者とケアスタッフの関係をもっと対等にと言うものでした。和の空間は、人の心を和やかにする力を持っていると考え、全面畳敷きの空間を造りました。同じ考えは、10年ほど前に計画した特養でも挑戦したのですが、予算の関係で、実現しなかったものです。開設は9月を予定しています。どのような結果が出るか、楽しみです。 茂木 聡

2015.5.23

5月21日仙台市において、(公社)日本建築家協会東北支部総会が行われました。私は、支部役員でもあるため、参加しました。記念シンポジウムは講師は三分一氏。特異な建築の世界観を持っている人で、雑誌等では理解できない方でした。講演を聞き、感動しました。建築家の話は、一般にあまり面白くありません。しかし、彼の話は、自然から導き出されるエネルギーを詳細に検討し、建築に応用しているスタンスが明快で、説得力のあるものでした。水蒸気、風、太陽、日常意識することも無く、当然目の前にあるものに、焦点を当て、深く追求する姿は、建築家というよりは、研究者と呼んだほうが自然に思えました。近年太陽光発電等が脚光を浴びる中、もっと根源的に太陽光の力を利用した自然エネルギーは、ソーラーパネル等をあざ笑うかのように、心に響きました。「バケツ1杯の水を空まで持ち上げるエネルギーは、莫大で、日夜雨を降らせる太陽の力はすごい」と言う言葉は、今はやりのる自然エネルギーがあまりにも幼稚に思えてきます。彼の出身地は広島。原爆が落とされて、破壊された町が、よみがえったのは自然の力と言う言葉も、説得力がありました。現在、瀬戸内海の直島でプロジェクトが進行中とのこと、有名になった犬島の博物館と合わせて、見学してみたいと思わされました。 茂木 聡

2015.5.5

十和田市現代美術館に行ってきました。建築家、西沢立衛氏の作品です。ガラスを多用し、美術館内部と外部の空間に一体感を持たせ、館内を歩く見学者をもオブジェとして扱う巧みさは、優しさと面白さを感じさせます。建築が自己主張せず、現代アートと一体となった姿。建築家の力量を感じます。 近い場所に、隈研吾氏の最近作、十和田市市民交流プラザがあります。また、図書館は安藤忠雄氏。有名建築家の作品群。三者三様のデザインというより、建築感。作風もまったく違います。建築の用途も違うので、建物自体が違ってくるのは当然ですが、町としてのコンセプトは何か考えさせられました。 建築を設計することは、町を造るという自覚が必要だと、強く考えさせられました。 茂木 聡

2015.4.11

立川市に弊社で監修した特別養護老人ホーム、フェローホームズへ東洋大学教授高橋儀平先生の案内で、北京市建築設計研究院の方々が、多数視察においでになりました。私は設計者の立場で、約2時間半、全館を案内しました。視察者の目的は、中国の急激な高齢化に対応するため、日本の現状と運営システムを勉強することでした。日本には約1週間の滞在予定。毎日施設を視察し続けています。ユニット型老人施設は、始めて見たとのことで、内容の説明が難しく、通訳されたかたも、大変苦労されていました。しかし、視察者が建築家だけあって、細部にいたるまで、様々な質問を受けました。会話をしているうちに、おおよその中国福祉施設事情がわかってきました。私は6月上旬に、福祉施設設立のアドバイザーとして、上海から招かれていますので、予行演習になったともいます。最近は、東南アジアから多数の視察者が訪れます。やはり日本は、老人社会先進国なのだと、痛感しました。 茂木聡